親子
2020年に印刷された最後の号は、新型コロナウィルスパンデミックで国際郵便が止まってしまう前に発行されたもので、KJチームの若いメンバー2人、タイ・ビルマンとコーディ・ハウカが編集をした。「次世代」というテーマはブルース・オズボーンの撮った 親子 の写真を紹介するのにまたとない機会であった。彼はこう記している。 「親子の関係は、建物に例えるなら土台のようなものです。そして、この土台の上に、家族や友人、コミュニティが築かれていきます。「親子」シリーズは、私が日本に移住して間もなく始まり、今もなお向き合い続けているテーマです。家族の絆は、日本社会においても変わらず深い意味を持ち続けています。
それぞれの写真は、その親と子の間に存在するユニークな物語を語りかけ、私たちに共感を呼び起こします。2003年、妻の佳子と私は、7月の第4日曜日を「親子の日」と定め、毎年この日に複数の親子を招待して撮影会を実施しています。」

大和田明恵(主婦) / 大和田恵子(小学生) / 大和田光明(タトゥーアーティスト)
「親子を通じて日本の文化を撮影してみたいと思っていた時期に、さまざまな職業の親子を撮ることを決めました。刺青は日本の伝統的な芸術であり、このテーマをシリーズに加えたいと考え、友人の紹介で大和田氏と出会い、撮影を行うことができました。彼のデザインはイッセイ・ミヤケのファッションアイテムにも使用されています。」

大野慶人(舞踏家) / 大野一雄(舞踏家)
踊るとは何か、生とは何か、死とは何か、魂とは何か、身体とは何か。 舞踏家・ 大野一雄は、その問いの答えを、意図を求める魂が消え去るまで追求し、独自の舞踏スタイルを確立した。「スタジオという空間で、2人揃って舞踏する姿を目の当たりにしながら撮影できたことは、非常に特別な体験でした」と、オズボーンは語る。 この日、88歳の一雄は「わたしのお母さん」をイメージした衣装をまとっていた。