ジェームス・ヒートンとアンディ・ミュセリ
Issue 27
京都の死と蘇生
Kyoto Journal 27号「京都の死と蘇生」は、京都市そのものをテーマにした2回目の号である。都市計画、歴史的保存、そして京都がどう変わってきたのかを取り上げている。また、読者から寄せられたアイデアを「京都をより良い場所にする六十の方法」というセクションにまとめ、日英2ヶ国語で掲載している。表紙は、古い京都が破壊される有様を視覚的に表している。当時、京都ホテルは、高層ビル建設ラッシュの象徴であり、京都の代名詞となった。京都ホテルは建設中に京都市の高さ規制条例を無視したことで議論を醸し、京都市民の間に論争の火をつけた。寺院は、京都ホテルの宿泊客を歓迎しないという看板を立てた。

ジェームス・ヒートンとアンディ・ミュセリは、当時最先端の画像ソフトを使ってマンハッタンで夜遅くまで作業し、このホテルのデジタル・コラージュを繋ぎ合わせ、京都の墓標とした。彼らは、794年から1994年間における京都の誕生と死を、このホテルという墓石の正面に「刻印」した。今日、京都が直面している最も困難な保存の課題は、オーバーツーリズムである。